毎日新聞「くりぱる」2004.7.25特集掲載⑥

素描(スケッチ)漫遊(まんゆう)(たん)

「十一万石」

「今し梅雨が明けるまで、(はまぐり)しるこは湿気(しけ)るもんで(つく)とらんのやさ」。

明治末期創業の御菓子司・十一万石(桑名市伊賀町)の三代目・石田()己生(きお)さん(53)は、申し訳なさそうにつぶやいた。

写真は参考

()(あん)を乾燥させ砂糖と合わせて白玉あられを加え、白色した蛤型の最中(もなか)の片側に詰め、もう片側の最中を被せて蛤型に。

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椀に蛤しるこをそのまま入れ、熱湯を上から注ぐと、蛤の貝が開き中のおしるこが溶け出し、最中が餅状になって浮かぶ仕組み。

写真は参考

何とも風情を楽しめる逸品。

1個160円(2004.7.25時点)。

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投稿者: okadaminoru

1957年名古屋市生まれ。名古屋在住。 岐阜県飛騨市観光プロモーション大使、しがない物書き、時代遅れのシンガーソングライター。趣味は、冷蔵庫の残り物で編み出す、究極のエコ「残り物クッキング」。 <著書> 「カカポのてがみ(毎日新聞社刊)」「百人の天職一芸(風媒社刊)」「東海の天職一芸(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸2(ゆいぽおと刊)」「東海の天職一芸3(ゆいぽおと刊)」「長良川鉄道ゆるり旅(ゆいぽおと刊)」

「毎日新聞「くりぱる」2004.7.25特集掲載⑥」への6件のフィードバック

  1. 蛤最中のおしるこでは、ありませんが
    似たような最中しるこ食べた事があります。
    最中と言えば、知る人ぞ知る。
    岐阜名産「起き上り本舗」の「起き上り最中」
    ・・びっしりと餡が詰まって
    甘党の私でも、1個食べれば大満足 ❢
    岐阜からの手土産には「起き上り最中」が最適
    しかし・・
    2022年3月事業停止になってしまったとは、全く知りませんでした。
    淋しいですねぇ ❢これも時代の流れなのか?
    オカダさん我々中高年「昭和魂」で頑張って行きましょう⤴
    私はヘタレなんで、オカダさんの背中の後ろに隠れています。

    1. 懐中最中って、各地にそれぞれ相応しい意匠のものがあって、その土地らしさを感じさせてくれてますよねぇ。
      仄かな甘みが恋しいですねぇ。

  2. 以前、最中を食べていて最中の皮が上顎にペタリと貼り付いてしまい取るのに四苦八苦。それ以来、最中が苦手になったけど蛤しるこはその心配がなくていいねぇ⤴️

    1. 最中の皮が上顎にペチャッとひっついちゃって、なかなかどうにもこーにもならなくって、唾で少しずつ溶けてゆくまで待った思い出がありますねぇ。

  3. お上品なお汁粉ですね~ 

    蛤最中が まさか お汁粉になるなんて
      ( ◜‿◝ )♡

    これはちょっと お取り寄せしたくなりましたね〜 
    お祝い事がある時や、お世話になっている方へのプレゼントに 最高ですね
    (◍•ᴗ•◍)

    本物の蛤のお吸い物 食べたくなりましたが まだまだ、お酒を呑みながらの外食をする勇気が ・・・  (Ó╭╮Ò! )

    1. そうなんですよねぇ。
      外食しようという選択肢が、コロナですっかり失われてしまったような気がします。
      でもまたそれも良いものかも知れないと、つくづく感じています。

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